逢うさか

a0249049_13434274.jpg


a0249049_15201540.jpg

寒い土曜日です。

こんな時は常夏の島を思い出し、心の中から温める作戦をしようと思います。




私は学校を卒業した後、常夏の島で2か月ほど生活をしました。

母親の田舎 喜界島 という所です。



鹿児島・奄美大島の離島の小さな島です。


親戚が住んでいるので、やっかいになりに行きました。





写真のような、とても大きな空を感じる場所です。

大阪では見ない様な見事な雲が並び、その雲間が夕刻になると虹色のグラデーションで夜へと流れて行きます。

私が大阪で見たどんな夕焼けよりも綺麗な色でした。




島では知り合いの人の仕事を手伝ったり、親戚の伯父さんと釣りに行ったり、カメラを携えてママチャリであっちこっち出かけました。



一番驚いたのは島の植物でした。

ナヨナヨしていなくて、力強くて、人間よりも生命力を持っているような堂々とした姿をしていました。





そして何より自然現象の凄さがありました。

私が行った年は丁度、台風の当たり年で、凄まじい台風に遭いました。



台風が近付くと部屋にアリがたくさん上がって来て、このアリ達も自然現象を察知しているのかと思いました。

親戚の家は木造平屋建てのかなりしっかりした造りの家でしたが、私は台風の晩は怖くて怖くてなかなか眠れませんでした。


大きな平屋建ての家全体が時折フワッと浮くような感じになるのです。


目が覚めたら家ごと海の上を漂流しているのでは ? 

と思い怖くて仕方ありませんでした。



ふと隣に居る親戚の叔母さんを見ると、スヤスヤ眠っていました。


後で大工さんに聞いたのですが、島の昔からの家は、家が上手くしなるようなしくみがあり、台風の風も上手く受け流すような感じになっているそうで、だから叔母さんは安心して眠っていたのです。


一夜明けて、外に出て見ると木が折れていたり、サトウキビがなぎ倒されていました。



でも何日か後にはサトウキビは太い首をグイっと持ち上げ 

『やれやれ、よっしゃ、また起き上がるとするか』

というようにまたしゃんとした姿に成るのです。



もとの熱い太陽が照り付け、雨で濡れた土が乾き、蝶がふんわりと舞い、真っ青な空が見えるのです。






島の植物の中に ガジュマル という木があります。

私はこのガジュマルが大好きになりました。



ガジュマルという木は、青い空に向かって太く大きく伸び、枝からは何本もの支根を下ろします。




母が小学生だった頃、校庭の真ん中にこの巨木があり、暑い日はこの木陰で休んだり、支根を上手く切ってブランコにしたりして、小学生達の憩いの場所だったそうです。



この木には 【キジムナー】 という妖怪が住んでいるそうです。

人に危害を与えたりしないシャイで優しい守り神さんだそうです。

子供が楽しく遊ぶ姿をきっと喜んでいただろうなと思います。




自然にまつわる神々と人との暮らし。

それが昔からただ在り続けている。



それを知った時にはもう大阪に帰らなければならなくなりました。





帰り支度を済ませると、お世話になった方たちに挨拶に行き、ウルルン滞在記並みの別れの涙をたくさん流しました。


飛行機に乗り、機内の小さな窓から島が青い海にポッカリ浮かんでいるのを見て、飛行機内で私だけまたシクシク泣いてしまいました。


そして泣き疲れて寝てしまいました。




大阪伊丹空港に着陸する寸前に、アナウンスが入り、目が覚めました。

ふと窓の外を見ると、とても綺麗な光景が広がっていました。





陽が落ちそうな時間で、大阪上空は薄い白い靄に包まれて、その靄の下には淀川が緩いカーブを描いていました。


オレンジ色の陽が、大阪全体を覆い、白い靄の下に降り立つ事を喜びなさいと言われているような気がしました。



島の暮らしがとても心地良かったのですが、見過ごしてはいけないと警告をされました。



自分が生まれた土地で、堂々と戦って楽しめば、ここが楽園に成るのだからと、言われたようでした。




伊丹空港に着いて、到着ゲートに行くと母が迎えに来てくれていました。

そして、半袖姿なのは私だけだと言われ、私のコートを手渡してくれました。


それもそのはず、一歩空港を出ると、季節は既に秋に移り変わっていました。






話は変わりますが・・・

私の記憶が正しければ、今日は友人のお誕生日です。



『誕生日おめでとう!!』






その友人は島に行ってみたいとよく言っていました。


今は、とても遠くてとても近い場所にその友人はいます。




その友人と出会えたのも大阪に私が居たからです。

大阪で出会わなければいけない出会いをたくさん選んで、友人も私も生まれて来たんだなと思います。



冬は寒くて、夏は蒸し暑くて、商店街に行けば豹柄の服を来た人に出くわし、病院の待合室でも笑いをこらえる出来事が起きる、大阪で暮らす事を選んだ自分に


『よくぞここを選んだ!』

と言いたいです。



島を思い出し、心が熱くなり、大成功です。




ここで出会う人や出来事を思う存分大切にしたいなと思います。
[PR]
by matsu-komichi | 2012-02-18 15:27


『コミチ ピクトゥーラ』 油絵・写真・音楽・自然観察を楽しみながら日記のようなものを書いています。


by matsu-komichi

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

カテゴリ

全体
ブログ
写真
音楽
美術
裁縫
料理
未分類

以前の記事

2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月

フォロー中のブログ

Mimosa Garde...
タルラタンタンの銅版画日記☆
二人乗り

注意事項

komichi-pictura ブログの文章、写真、等を無断で使用する事を禁じます。

最新のトラックバック

ライフログ

検索

その他のジャンル

最新の記事

お詫び
at 2013-09-12 17:45
秋の声
at 2013-09-10 21:40
メッセージ
at 2013-09-06 18:55
名残
at 2013-08-28 21:45
もがく事、磨く事
at 2013-08-24 00:04

記事ランキング

ブログジャンル

日々の出来事

画像一覧